『絶歌』はどうすれば叩かれなかったか?

2015-06-22 カテゴリ:糞記事 タグ:

神戸市須磨区の児童連続殺傷事件の犯人である「少年A」の著書『絶歌』が話題になっている。殆どが著者と版元である太田出版に対する批判なワケだけど。

この本が批判される理由というか原因は二つある。

ひとつは元少年が殺人を犯したにも関わらず少年院に行っただけで済んだということ。もうひとつは元少年に印税収入が入るということ。

犯人が少年ではなく成年だったら、普通に懲役何十年とか死刑とかになっていただろう。それがこの事件では少年院に数年送られただけで済んでいる。そのため罪を償っていないように見えてしまう。

罪償ってないのに本出すとは何たることか。あまつさえ印税で儲かるとかてめえなめてんだろこの野郎、みたいな。

そうは言っても少年院行きになったのは元少年のせいではなく司法の判断なワケだし、本を出すのも言論の自由みたいなもんがあるんだから、とやかく言われる筋合いはない。

なのに何で批判されんのさって言えば、やっぱり気持ちの問題なんだろう。俺もこの本は買ってはいけないように思う。よく出したよなほんと。

じゃあどうすれば批判されずに本を出すことができたか。

それには批判の原因を潰せばいい。元少年が少年院送致で済んでしまっていること。元少年に印税収が入ること。このふたつを潰すしかない。

元少年の処分はもう覆らない。なので批判を躱すには元少年に印税収入が入らないような形で出す必要がある。それには著者を少年以外の人物にするのが効果的だ。

そもそもこの本は元少年の自分語りみたいなもんなワケで、ド素人の自己分析でしかない。それを読んだところで、犯罪や心理学の専門家でもなければ、そこから有意義な情報を取り出すことは難しい。

社会的意義とか何とかいうんであれば、この元少年はあくまで材料に留めておいて、それなりの専門家に語らせるべきだったのではないか。

それじゃあ売れんのですよ、ということなんだろうけど、やっぱこれ買っちゃダメだと思うんだよなあ。